宮本建築が造る家は、柱と梁(はり)桁(けた)などの骨組みで家を支える、
日本の気候・風土にあった伝統的な建築工法の木造住宅です。
軸組構法(ジクグミコウホウ)
垂直材である柱と、水平材(横架材)である梁・桁などで構成された構法。
伝統的構法はこの軸組構法で、太い材を用いた柱や梁が露わしになる真壁造りで、柱と柱の間には通し貫を入れて壁をつくっていく。一般的には在来構法と呼ばれる構法も同じ軸組構法である。
在来構法は新建材が登場した時代に生まれ、柱・梁はほとんど壁の中に隠される大壁造りで、主に筋交いを入れて耐力壁をつくる。建築基準法に沿った構法を言う。
継手・仕口(ツギテ・シグチ)
山で伐採された木は、3m・4m・6mなど、ある一定の長さで運びだされ、一定の長さで製材される。このように長さに限度のある木材を使って材長以上の大きな家を造るためには、どうしても材をつないでいく必要がある。
当然、継いである木材より、継いでいない長い一本モノの木材の方が強い。しかし、伝統的木造技術には、強度においても意匠においても優れた継手・仕口は数多くある。
部材と部材をつなぐ方法として、二つの部材を同じ方向につなぐ事を継手。直行した部材どうしをつなぐ事を仕口という。また継手・仕口をあわせて接合部という。
木造は接合部がもっとも重要だと言っても過言ではない。接合部をどう考えるかが、木造に取り組む姿勢を現しているようにも思える。
補助金物
伝統的な継手・仕口のように木と木を組んで接合する事が基本だが、筋交いの接合部のように、どうしても金物を使わざるを得ない接合部もある。また金物を使用する場合、それぞれの金物には釘やボルトの種類と数の指定があり、これも厳守しなければならない。
金物は大抵材の表面に現れる事になるため、柱や梁が露わしになっている真壁造りには適さない場合が多い。しかし、最近では伝統構法の良さを尊重しながら、真壁にも適する高性能でかつ施工性の良い金物も開発されてきた。